債務整理で借金解決ガイド

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債務整理の手続きの流れ 債務整理にかかる期間と手続きのステップを解説!

債務整理の手続きの流れ 債務整理にかかる期間と手続きのステップを解説!

債務整理を行う場合、実際にどの様に進んでいくのかを見ていきましょう。

  • 受任通知の発送
  •  
  • 引き直し計算
  •  
  • 債務整理の方法決定
  •  
  • 債務整理の実行

大まかな流れとしては上記に様に4つのステップで手続きが進んでいきます。では、更にそれぞれを細かく見ていきましょう。

  • 受任通知の発送

債務整理を弁護士や司法書士などの専門家に依頼した場合、まずはじめにする事は、依頼した弁護士・司法書士名で各貸金業者やクレジット会社の債権者に対して『受任通知(じゅにんつうち)』を書面で発送します。

受任通知は『介入通知(かいにゅうつうち)』とも呼ばれています。

受任通知発送

この受任通知は弁護士・司法書士が、単純に債務整理を受任(受けた)したと言う事を債権者に通知するだけものではなく、消費者金融やカード会社などの貸金業者から債務者に対しての直接の取立や督促を停止させると言う効果を持っています。

窓口が弁護士・司法書士に

債権者が債務者に対して、直接の取立や督促ができないと言うのもれっきとした「貸金業法」と言う法律上の規定があるので絶大な効果を発揮します。(貸金業法21条1項9号参照)

貸金業者からの督促・取立の連絡は弁護士・司法書士が受ける

もし、貸金業者が債務者に直接の連絡をするなどした場合、貸金業法の違反と言う事になり、2年以下の懲役または300万円以下の罰金という刑罰が科されます。さらに,貸金業登録の取り消しや業務の停止といった行政処分の対象にもなりえる為、基本的には窓口である弁護士・司法書士に連絡するしかなくなり、もちろん法律事務所側でその対応もしっかりと行ってもらえます。

この受任通知を貸金業者に送る事により、以後いっさいの連絡窓口は依頼した弁護士・司法書士となり、貸金業者からの督促・取立はストップします。

  • 引き直し計算

債務整理を開始する意思表示として、弁護士・司法書士が貸金業者・クレジット会社等の債権者に『受任通知(じゅにんつうち)』を発送する時に、 併せて過去の業者との取引履歴を書面で開示するように請求をします。

なので、受任通知発送後にしばらくすると、各業者から弁護士・司法書士に取引履歴の書面が郵送されてきます。 取り寄せた取引履歴には、債権者の過去に行ったひとつひとつ全ての借入と返済の記録(いついくら借りたのか、いついくら返済したのかまでの詳細)が記載されています。

弁護士・司法書士はこの取引履歴の内容を基礎情報として『引き直し計算』を行います。

『引き直し計算』とは、法律(利息制限法)で定められた範囲で利息(金利)を返済したものと仮定して、 借り手(債権者)の立場で借金の残額を計算し直す事をいいます。

引き直し計算では、利息制限法を超えて利息(金利)として、実際に返済してしまったお金は、 遡って『元金(借りたお金)』の返済に充てられたものとみなされます。なので、この場合は借金自体の残額は減ります。

グレーゾーン金利と言われるものが撤廃される以前(2009年頃まで)に貸金業者やクレジット会社からの借入があった場合の多くは、 利息制限法で定められた範囲を超えた利息(金利)を返済してしまっている為、引き直し計算を行ってみると、借金の返済額が減ると言う事が多々あります。

勿論、債務整理を行った時の返済対象となるのは、引き直し計算後の借金残額となります。

引き直し計算を行い、正確な借金残額が確定すると、その金額が返済できそうか否かの判断をする事ができ、 債務整理の方法(任意整理・個人再生・自己破産など)を決定する事ができます。

受任通知と併せて取引履歴開示請求を行う

依頼した弁護士・司法書士の法律事務所から受任通知と同時に引き直し計算を行う為に、取引履歴を開示する様に債権者に依頼を行う。

各業者より取引履歴が開示される

昔は取引履歴の開示を拒む貸金業者もいたが、2005年(平成17年)に最高裁判所が「取引履歴の開示義務」を認める判決を出し、それ以降はほとんどの貸金業者が取引履歴の開示請求にすぐ応じるようになりました。

取引履歴をもとに引き直し計算を行う

貸金業者側の利率に基づいて計算されている取引履歴に対して、利息制限法に基づいて正しい利息額の計算のし直しを行います。

引き直し計算により正確な借金残額の確定

引き直し計算により、過払い金の発生があった場合、その分が現在の借金残額から引かれて正確な借金残額が算出されます。

  • 債務整理の方法決定

債務整理を弁護士・司法書士にお願いすると言ったら、まず思い浮かぶのは自己破産かと思います。 ただ、債務整理と言っても自身の状況次第で様々な方法があります。

と言うのも『引き直し計算』で見て頂いたように、グレーゾーン金利の廃止以前に貸金業者やクレジット会社から長期に渡って借入と返済を行ってきた場合、 引き直し計算を行う事によって借金が減る可能性があります。

引き直し計算を行い、正確な借金の残額確定したら、いよいよ債務整理の方法を決めていきます。

債務整理の方法を決定するにあたって、まずは引き直し計算後の借金額を、自身の収入や資産等と照らし合わせて、 その借金は返済できそうか、それとも無理そうなのかと言う観点から検討していきます。

もっと具体的に言えば、引き直し計算後の借金を3年~5年(36回~60回)程度の分割払いで返済が可能かと言う基準で考えます。

もし、引き直し計算によって減額された借金を3年~5年(36回~60回)程度で返済できそうだと言う事になれば、 『任意整理(にんいせいり)』か『個人再生(こじんさいせい)』を選択する事になります。

『任意整理』も『個人再生』も共通点としては共に借金を返済していく『返済型』の債務整理になります。 ただ、任意整理は裁判所を利用しないのに対して、個人再生では裁判所を利用する手続きとなります。

そして、引き直し計算によって減額された借金が3年~5年(36回~60回)程度で、返済ができそうに無い場合は、 『自己破産(じこはさん)』か『個人再生(こじんさいせい)』を選択すると言う形になります。 自己破産を選択した場合は、原則として借金の返済は行いません。

気づいた方もいるかと思いますが、個人再生と言う手続きは、返済できそうな場合もできない場合のどちらでも利用できる手続きとなります。 個人再生は自己破産と違い『返済型』の債務整理方法ではありますが、個人再生で返済する借金は、 引き直し計算後の残額をさらに大幅カットするものとなり、任意整理では返済が無理だとしても、個人再生をする事で、 返済が可能となる場合があるからです。

3年~5年(36回~60回)程度で分割の返済ができそうにない場合、自己破産と個人再生のどちらかの方法を選択できる訳ですが、 自己破産によって仕事に影響がでる職業に就いている人や、住宅・車などの財産を所有していてこれを手放したくない人を除き、 自己破産の方が経済的・時間的に負担が少ないと言う傾向はあります。

引き直し計算後の借金を3年~5年(36回~60回)で返済可能か?

どの債務整理方法を選択するかのひとつの基準として、借金が3年~5年(36回~60回)以内で返済できるか否かがひとつの目安となります。

3年~5年(36回~60回)で返済できる
任意整理 or 個人再生

3年~5年(36回~60回)で返済できない
自己破産 or 個人再生

  • 債務整理の実行

債務整理の方法を決定したら、後はその方針に従い債務整理を実行するたけとなります。

弁護士・司法書士に依頼をして任意整理を選択した場合、自身で特にする事は無く、弁護士・司法書士が貸金業者・クレジット会社との交渉を行い、和解を成立させます。 そして、今後返済をしていく借金額と分割払いの方法(いつからいつまでの期間で何回の分割で、毎月何日にどの口座に振込をして支払うのか等)を書面化(和解契約書)します。

後は、この和解契約書に従って、しっかりと返済を行っていきます。

任意整理後の返済に関しては、原則として利息(金利)はカットされるので、毎月返済した分だけ借金が減っていきます。

また、自己破産と個人再生の手続きを選択した場合、裁判所を利用する方法となるので、それぞれ決まった資料や書面の準備をします。

そして、自己破産であれば、裁判所に1回以上出頭したり、管財人弁護士と面談したりする必要があります(管財人が付いた場合)。 また、個人再生の場合は、再生委員(通常は弁護士が就任します)との面談が必要となります。

自己破産の場合、手続き完了により、借金の返済が原則として『免除(免責)』される為、債務整理は全てそこで終了します。

個人再生の場合、手続き完了後、裁判所によって決定された返済計画に従って借金の返済を行っていきます。

以上が債務整理のおおまかな流れとなります。債務整理と聞くとなんだか難しそう、大変そうと思う方は多くいらっしゃるかと思います。 そこで頼りになるのが、債務整理を専門とする借金のスペシャリストである弁護士や司法書士です。

自身に変わり、債権者との交渉や引き直し計算等の作業を代わりに行ってくれます。勿論、依頼者の利益を最優先として動いてくれるので、とても心強い存在となります。